無痛分娩PAINLESS DELIVERY

無痛分娩とは?

無痛分娩
無痛分娩は、麻酔を用いて陣痛の痛みを和らげる分娩法です。
日本で行われている無痛分娩の多くは硬膜外麻酔という麻酔法を使用しています。
硬膜外麻酔では、腰や背中に細いチューブを挿入し、そこから麻酔薬を挿入します。

麻酔薬が入ると、15〜30分ほどで陣痛の痛みが楽になってきます。

しかし、上半身には麻酔がかかっていませんので、手の動きは普段どおりですし、眠る麻酔ではありませんから、意識もはっきりしています。生まれてすぐの赤ちゃんを抱っこして、おっぱいをあげることも可能です。
麻酔は1時間半ほどで切れてきますので、ポンプで断続的に、またはご自身で投与したいときにボタンを押して麻酔薬を追加します。

また、麻酔効果や分娩進行によっては帝王切開で使用する脊椎麻酔を併用することもあります。
 あらかじめ分娩日を決める計画無痛分娩とさせていただいております。初産婦さんは妊娠39週、経産婦さんは妊娠38~39週で入院していただき、陣痛促進剤による誘発分娩を行います。入院予定日までに陣痛や破水でご入院した場合は、病棟の状況によっては対応可能な場合もございますが、ご対応できないこともございますのでご了承ください。
 
 分娩誘発と硬膜外麻酔にはそれぞれリスクもありますが、詳細をご希望の方は分娩誘発と同様に説明同意書をあらかじめお渡ししますので、お申し出ください。
 
 2020年10月にリニューアルオープンをしてお産を再開しました。現時点では当クリニックで無痛分娩をご希望された方は約半数です。院長の出身である東京慈恵会医科大学は産科医が無痛分娩をする方針であったので、院長またはその他の産科医が麻酔を行いますが、分娩当日に麻酔科医のいる場合は麻酔科医が行います。費用は初めてのお産かどうかなども含めて分娩経過に個人差がありますが、約10~15万円です。ご希望の方はお申し出ください。

無痛分娩のメリット

陣痛の痛みが軽くなります。これは無痛分娩の最大のメリットといえるでしょう。
陣痛の痛みを軽減することによって、産婦さんが落ち着いて分娩に臨めるため、さまざまな副次的メリットも生まれます。

無痛分娩のデメリット

無痛分娩を行うことで、陣痛促進剤の使用量や分娩時間が延長する可能性があります。また吸引分娩や鉗子分娩は約10%増加します。帝王切開率への影響はありません。

合併症などとしては、薬剤アレルギー、神経障害、麻酔薬中毒、全脊髄くも膜下麻酔、硬膜外血腫・膿瘍、髄膜炎などが起こる可能性があり、約1%で産後に頭痛が起きることがあります。これらに対しては分娩前なら緊急帝王切開も含めて、必要時は高次施設への搬送なども迅速に適切な対応をさせていただきます。